2021年5月4日火曜日

α7S III & α7R III LRTimelapseを使用した昼から夜のタイムラプス

星空のタイムラプスも少し撮りなれてきた今日この頃、今まで何回か、星空から夜が明ける部分までタイムラプスを撮ってみたことがあるのですが、見事に夜明けまでに真っ白になりましたw

何が難しいって、昼と夜は明るさが全然違うんですよね。

星空のタイムラプスであれば、マニュアル露出で1枚撮りのセッティングと同じまま連続撮影をすればいいので、考えることは撮影間隔ぐらいで済むのですが、昼から夜、夜から昼となるとそうはいきません。

まだ本格的に星景を絡めた作品は撮れていないのですが、何度かの習作で、少しコツをつかんだので、自分用&流れ着いた誰か用に備忘録しておきます。

基本的な露出の仕組みや星景の撮り方は知っている前提で進めますので、それらが分からない方は、ググって先にそれらを習得してからご覧ください。

表題のとおり、ソニー機を前提とすることと、できるだけ手動管理を無くし、カメラの露出制御に任せるポリシーでワークフローを組み立てています。

1 撮影
・手振れ補正はOFFにします。

・フォーカスをマニュアルにします。

ISO AUTO低速限界を設定します。基本は夜に想定しているシャッタースピードを設定すると良いでしょう。星景を含む場合は一枚撮りの時の秒数となります。

ISO AUTO 下限と上限を設定します。基本は昼に想定しているISO感度を下限に、夜に想定しているISO感度を上限に設定すると良いでしょう。

・インターバル撮影間隔はお好みで良いですが、私は30秒間隔で撮り、24fpsで仕上げることが多いです。星景などで想定シャッタースピードを超えてはいけない場合は、インターバル撮影間隔をISO AUTO低速限界と同じにします。※

・インターバル撮影の設定で、AE追従感度を「低」に(露出の変動が激しいとタイムラプスがちらつくため)、インターバル時シャッター方式を「メカシャッター」に(電子シャッターで露出1秒を超えると激しいノイズが出るため)、撮影間隔優先を「入」(撮影間隔がバラつくとタイムラプスの動きがぎこちなくなるため)にします。

・星景~夜明けのタイムラプスであれば、一度Aモードで星景を撮影し、自分が想定するシャッタースピードとISOになる露出値を測定し、その値をISO AUTO低速限界とISO AUTO上限にすれば予期せぬ露出になりにくいと思います。

※ISOオート低速限界とISOオート範囲の両方を設定し、両方の限界値においてなお露出アンダーになる場合、ISOオート低速限界を無視してシャッタースピードを落としてしまいます。
実は、インターバル撮影の撮影間隔優先を入にすれば、インターバル撮影の撮影間隔よりも長いシャッタースピードは設定されなくなるので、保険として擬似的にシャッタースピード上限を設定できます。

2 LRTimelapse
・LRTimelapseを起動し、左のツリーからRAWファイルが入っているフォルダをクリックします。自動的に解析が始まり、解析が終われば各ファイルの一覧がパラメータとともに表示されます。

・Keyframes Wizardをクリックします。自動的にキーフレームが生成されます。ここで生成されたキーフレームは、この後、Adobe Lightroom Classicで現像し、キーフレームとキーフレームの間は、LRTimelapseがスムーズに保管して自動的に現像パラメータを設定してくれます。
生成する数はNumber of Keyframesで、生成される場所はファイル一覧の左の◇マークをクリックすることで追加、削除することができるので、プレビュー下の▲マークをドラッグし、大きくシーンが変わるところを目安に生成します。

・Saveボタンをクリックします。

・Adobe Lightroom Classicを起動し、ライブラリを表示しておきます。LRTimelapseのDrag to Lightriim!アイコンをAdobe Lightroom Classicにドラッグ&ドロップします。

・Adobe Lightroom Classicに対象のファイル一覧が表示されるので、読み込みをクリックします。

・右上のフィルターをクリックし、01 LRT5 Keyframesをクリックします。

・LRTimelapseでキーフレームとして設定したファイルがフィルターされるので、現像します。

・現像が終わったらライブラリに戻り、現像したファイルをすべて選択して右クリックし、メタデータ→メタデータをファイルに保存をクリックし、現像したデータの現像情報を保存します。

・LRTimelapseに戻り、Reloadをクリックし、先ほど現像したデータを読み込みます。

・Auto Transitionをクリックし、現像したフレーム間を補完するデータを生成します。

・Visual Previewsをクリックし、現像&補完後のプレビュー映像を生成します。この作業にはかなり時間がかかりますので、気長に待ちましょう。プレビューに表示されるピンク色のカーブが完成したらOKです。

・Visual Deflickerをクリックし、輝度変化を平準化します。Smoothingのスライダーを動かしてプレビューに緑色で表示される目標カーブを確認し、Applyをクリックします。あまり平坦にしすぎると変化に乏しい映像になるため、細かいピークを潰しつつ、大きなピークの値が変わらない程度のカーブにするのがおススメです。
 なお、細かい輝度変化が多い素材の場合、1回の実行では細かいフリッカーが残ることも多いため、Multi-path deflickerにチェックし、Max. passesを2以上の値にすることで、処理を複数回実行することができ、よりキレイに仕上がります。
 が、時間もその分かかります。

・Visual Deflickerが完了したらAdobe Lightroom Classicに戻り、ライブラリを表示します。右上のフィルターをクリックし、00 LRTs Full Sequenceをクリックして全表示に戻します。

・フォルダ内のファイルを全選択して右クリックし、メタデータ→メタデータをファイルから読み込むをクリックします。

・現像していなかったファイルも、LRTimelapseの補完に合わせて絵が変わります。進捗は左上のバーで確認することができます。

・フォルダ内のファイルを全選択した状態で右クリックし、ライブラリ内のフォルダーに移動をクリックします。

・左下の書き出しをクリックします。LRTimelapse書き出し専用のダイアログが表示されます。必要な設定を行って書き出しをクリックします。
 ここではまだ動画ファイルは生成されず、各RAWファイルを現像した結果を連番の画像ファイルで書き出します。
 後の主要なパラメータの説明は次のとおりです。
Output path:中間ファイルの保存先を設定します。
Name of the sequence:中間ファイルを格納するフォルダ名を設定します。
Resolution:中間ファイルの解像度を設定します。動画にするときにどこを切り取るかは最後にLRTimelapseで設定できるので、ここではOrignalにしておくのがおススメです。
Intermediary file format:中間ファイルの形式をJPGかTIFFで選択します。TIFFは非圧縮なので画質に有利ですが、ファイルサイズは大きくなります。
Bits:色深度を選択します。16ビットの方が画質に有利ですが、ファイルサイズは大きくなります。
LRTimelapse executable:LRTimelapseの実行ファイルが選択されています。変更する必要はありません。
Unattended:中間ファイル書き出しに続いてLRTimelapseによる動画レンダリングを行いたい場合はLastLRT render settingsにチェックを入れます。

・中間ファイル書き出しが終わると、LRTimelapseのレンダリングダイアログが表示されます。(LastLRT render settingsにチェックを入れている場合は自動的に前回のセッティングでレンダリングが始まります。)
 必要なレンダリングセッティングを行って、Render Videoをクリックします。
 なお、中間ファイルの解像度をOrignalにした場合は、この画面のPost Processingで動画のアスペクト比に合わせたトリミングを行います。ダイアログ中央のプレビューの赤い点線でトリミング箇所が表示されるので、Force ountput to 16:9にチェックを入れ、スライダーでトリミング箇所を調整します。

・完成!まだまだ細かいセッティングで詰めることもできるのでしょうが、まずは星景~夜明けとか夕焼け~星景とか撮ってみたいです。

2021年5月1日土曜日

ISOオート低速限界とISOオート範囲についての考察

ネットで検索してもあまり出てこないので備忘録

SONY α7SIIIを購入したのを機に、夕方から夜のタイムラプスを撮ってみようと練習中です。
今まで撮っていた夜(星)のタイムラプスと違って、明るさが著しく変化するので、露出を固定した状態では日中か夜のどちらかが破綻します。
なので、基本的に絞り優先オートにして、絞りを固定したままシャッタースピードを変化させます。ところが、ISOを固定すると、夜景ぐらいならギリギリいけるかなという感じですが、星景となると全然ダメ。
星景はF1.4、ISO3200とかで撮るので、これで昼の環境だと、1/8000でも全然露出オーバーになります。
そこで、シャッタースピードとISOを両方オートにして、昼と夜の両方に対応しようとするわけです。そんな場合に役に立つのが、「ISOオート低速限界」と「ISOオート範囲」。
ISOオート低速限界を設定すると、シャッタースピードとISOを両方オートにした際に、この設定値まではシャッタースピードを優先して下げ、限界値まで到達した場合にISOを上げていくことが可能です。
しかし、今後は暗くなるとISOがどこどこまでも上がって行ってしまうのが困ってきます。
ISOオート範囲を設定すると、ISOをオートにした際に、オートで動く値の範囲を限定することができます。

これでパーフェクト!と思ったら、新たな問題が…
ISOオート低速限界とISOオート範囲の両方を設定し、両方の限界値においてなお露出アンダーになる場合、ISOオート低速限界を無視してシャッタースピードを落としてしまいます。
実は、インターバル撮影の撮影間隔優先を入にすれば、インターバル撮影の撮影間隔よりも長いシャッタースピードは設定されなくなるので、擬似的にシャッタースピード限界を設定できますが、撮影間隔は別に設定したい場合はお手上げです。


ISOオート低速限界15秒
ISOオート範囲100-3200
インターバル撮影間隔30秒
この設定でSS15秒、ISO3200でも露出アンダーになった場合、SSが30秒まで伸びていってしまうが、これをSS15、ISO3200を維持して30秒間隔で撮影したい(アンダーのままにする)

まあ、星景を一度絞り優先オートで撮影し、露出の癖(星景にちょうどいい露出補正値)をつかみ、その露出補正値を適用するのが現状ではベストなのかと思います。

ちなみに、星景に応用するのは、キャノンのカメラでは難しいです。キャノンのカメラはISOオート低速限界が1秒までしか設定できません。予期せぬ手振れを防ぐという本来の目的としてはこれでイイのでしょうが、露出が大きく変わるインターバル撮影に対応するために、各SSで設定出来たらいいのに、と思います。
また、キャノンのインターバル撮影の設定は撮影間隔優先モードがないため、撮影間隔より長いSSが自動設定された場合に撮影間隔がおかしくなってしまいます。

とキャノンのカメラは昼から夜のタイムラプスを撮るための露出制御の設定があまりありません。
しかし、SONYにも弱点があるんですよね。
キャノンはインターバル撮影中にも絞りやSS、ISOを変更できますが、SONYは絞りとSSは変更できません(なぜかISOはできる)。手作業でち密に制御することはSONYではできません。

カメラなんて全部同じかと思いきや、凝ったことをしようとすると、全然違うのが面白いですね。