2019年7月28日日曜日

(注:ネタバレあり)【映画レビュー】天気の子

ネタバレがありますのでご注意ください。

天気の子
見に行ってきました。

2016年の君の名は。から3年、満を持して登場した新海誠監督の新作オリジナルアニメ映画です。

「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、
怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。
(公式サイトのSTORYより)

東京の灰色の部分にスポットを当て、東京って地方の人の憧れであるけれども、生きづらい場所でもがく帆高。
不思議な少女・陽菜に出会い、同じくもがいていた陽菜と二人で生きがいを見つけ、二人と周りの怪しくも楽しく面倒な大人のお友達と生きていく。
しかし、陽菜の不思議な能力は、彼女の存在と引き換えに消費されていくものだった。
世界が望むなら、彼女は消えることを選ぶのか
帆高はそれを望むのか

人柱とか何か

と、まあ、題材であるとかプロットだけ取り出すと、極めてありふれてはいるんですよね。
ところが、新海監督が料理すると、練り込まれたストーリーと、素晴らしい美術、場面場面で違和感なく馴染むボーカル曲、などの相乗効果で、そこに東京のようで東京でない、天気の子の世界があり、そこの一員でいるかのような没入感が得られるわけです。

君の名は。より前の作品では、「世界を描く」が主題であり、エンタメを意識した作りが極めて少ないことから、知る人ぞ知る的な人気があったわけですが、反面、「話が暗い」とか「後味が悪い」などの感想もよく見かけました。
ところが、君の名は。では、監督の話作りや美術の才能はそのままに、エンタメを強く意識した作品になり、結果は皆さんご存知のとおりだったわけですが、一方で、昔からの新海監督のファンには葛藤を覚えた人も多くいたみたいです。

今作では、昔ながらの新海ワールドをたくさん感じることができました。
君の名は。に続き、エンタメは意識されていますが、雨の描写が多いこともあるのでしょう。灰色な世界観と、クライマックスに続く悲しく切ない話が、昔からのファンには懐かしい感じがするのではないでしょうか。

日常の平和で満たされた世界から、一つの出来事をキッカケに大きくお話が動いていき、シリアスな展開に、そして盛り上がるクライマックス。
このデジャヴ、ドラえもんの劇場版と視聴の味が似ているなぁ。
と思ったら、3年前にも書いてましたw
好きなんだろうな、この構成。

今回も4KBDがきっと発売されるでしょうから、買おうと思います。
君の名は。の時、4KBDが特典山盛り版しか無かったのがちょっと不満。
コンテ集とかはまだしも、通常BDは何で付属しているのか意味不明。
無駄に値段が跳ね上がって、何だかな…
通常版を出してくれたらイイな。


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